前回に引き続き、認知症についてお話しします。
認知症を予防するには、生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症)の改善が大切です。
特に、糖尿病の有無は認知症との関連が大きいです。
糖尿病のある方は、血管性認知症に約2.5倍、アルツハイマー型認知症に約1.5倍なりやすいと
言われています。
適度な運動も予防する上で大切になってきます。
週に3回程度、30分前後のウオーキングをし、無理のない程度に体を動かしましょう。
ウオーキングの時も、道端に見つけた花の名前を思い出しながら歩くと脳の活性化
につながるので、いいと思います。
禁煙も大切です。これは認知症に限らず健康のためには、絶対に禁煙してください。
それと、バランスの取れた食事も大事です。野菜を中心に魚や肉をバランスよく摂りましょう。
また、咬むことが、脳の活性化につながります。よく咬んで食事を楽しむことが重要です。
歯の喪失は、アルツハイマー型認知症のリスクを高めると言われています。
歯を失う主な原因は、歯周病と虫歯です。
中でも歯周病は、糖尿病と密接な関係があります。
歯周病の人は、糖尿病が重症化しやすく、また糖尿病の人は、歯周病が重症化しやすいです。
歯周病で糖尿病が悪化することで、認知症も増悪するという悪循環に陥る可能性があります。
最近の研究で、血液を介して脳内に入り込んだ歯周病菌がアルツハイマー型認知症の原因である
アミロイド β 蛋白を増やす作用があり、認知症を悪化させることが解ってきました。
認知症にならないためには、歯周病予防や、歯の喪失防止が重要であるということが言えると
思います。
認知症になると、その後どのように生きていくのか、ご家族への負担も少なくないと思います。
もし認知症と診断されて、意思決定ができるうちに、本人さんとご家族皆さんで早めに話し合うこと
が大事だと思います。
最近では、認知症の人だけではなく、介助者の支援や相談に対応する制度や、サービスが整備され
地域で見守る認知症サポーターの方の人数も増えてきています。
認知症が疑われたら、まずはかかりつけの医師に相談し、東広島市地域包括支援センターに相談をされると
いいと思います。
【お問い合わせ】
東広島市地域包括支援センター
TEL 082-430-5330
FAX 082-426-3117